事業再構築補助金を支援して思うこと(2)

たくさんの紙幣と電卓

5月12日頃から開始予定の第2次公募において、第1次公募時よりも更に大型の案件をご支援することが決まりました。

全力を尽くす誓いを込めて、
事業再構築補助金第1次公募のご支援を通じて感じたことを書き述べます。
(全2回の2回目です)

従来通りで良い事業者はものづくり補助金がオススメ

事業再構築補助金を利用する事業者は

第1に、「火中の栗を拾う」や「虎穴に入らずんば虎子を得ず」ともいうべき、コロナ禍の中でさらにリスクを負う覚悟が必要です。

第2に、リスクを負っていることが分かっているからこそ、リスクが実現しないよう周到に準備すること、つまり確かな事業計画書を作ることが求められます。

この違いが中小企業経営者にどこまで理解されたかは分かりません。
しかし、中にはこの違いをしっかり悟った経営者も勿論おられます。
そうした経営者からは、事業再構築補助金は使いづらい、という声が散見されました。

私も、その認識は合っていると思います。

経営の根幹を変えるような取り組み、従来の事業から抜け出すような取り組みを考え、それを事業計画書に落とし込んでいく必要があるわけですが、

このような準備が出来ていない事業者の事業計画書作りは本当に苦労します。
しかし、いくら苦労しても、プロの技だけで採択される水準の事業計画書を作ることは、やはり無理です。

プロのアドバイスによる軌道修正を経て、採択可能な水準に事業計画書を引き上げることができるのは、
やはり経営者の構想する取り組みの中に、事業再構築補助金の要件を満たす片鱗があるときだけです。

ですから、事業者が皆、事業再構築補助金を使おうとすることは無理ですし、またその必要もありません。
従来の発想による設備投資で事業の強化が図れるのであれば、私はむしろ、ものづくり補助金の利用をおすすめします。

支援者のレベルも問われた

今般の事業再構築補助金には多くの事業者がエントリーし、
申請案件が雨後の筍のように発生しました。それに合わせて支援者もそれなりに増えたと思います。

というのも、事業者から直接に依頼を受けたコンサルティングファームも物理的に全てに対応できないことから、
中小企業診断士はじめ、他の支援可能な人たちへ応援を求めたからです。

ただ、正直なところ、誰もが高い水準で支援できる保証はありません。
支援者といっても、いろいろな士業の方がおられますし、中小企業診断士もまた様々なキャリアに分かれます。

事業者の取り組みだけでなく、
支援者の作る事業計画書も採択されるレベルに到達したか否かという点では、かなりバラツキが出たようです。
元請のコンサルティングファームからダメ出しをされて、何度も書き直した支援者もおられました。

第2次公募もかなり盛況のようです。

ただ、第1次公募で応援を依頼された支援者もふるいにかけられ、
第2次公募で引き続き活動する支援者は、もしかすると減るかもしれません。
(この点は、現時点ではまだ情報がなく、私の単なる推測ですが)

きちんとした支援が受けられるかどうかという点で、
事業者にとっては、第2次公募も引き続きハードルが高いのではないでしょうか。

他人事のように言うとお叱りを受けるかもしれませんが、
事業者の皆さんには、良い支援者と出会えることを祈るばかりです。

大型案件をご支援の予定

事業再構築補助金事務局によれば、第2次公募は5月12日頃から開始される予定です。
公募締切は7月上旬とのことですので、約2カ月間の長丁場です。

私も引き続きご支援に取り組みます。
冒頭にも述べましたが、第1次公募のときよりも更に大型の案件をご支援することが決まっています。

ものづくり補助金も含め、1件でも多くの事業者をご支援できるよう奮闘することをお誓いします。

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