皆さん、こんにちは!
社長リタイアサポーターの松田浩一です。
多くの社長が、社長業を引退するに当たり、事業承継(会社売却を含む)でなく廃業を選んでいる実態があります。本稿では、社長がなぜ廃業を選んでしまうのかを問いかけます。ぜひお読みください。
社長の選択を数値で見ると
少し前になりますが、日経新聞にストライク社長荒井邦彦氏が事業承継M&Aについて語っている記事が掲載されていました。
荒井氏によると、全国の中小企業の社長を対象に昨年実施した調査では、M&Aが事業承継の選択肢として有効だと考える社長は2割にとどまり、廃業を選んだ社長の方がむしろ多いぐらいである、という結果が出たとのことでした。
廃業を選ぶ社長が多いということに目を見張ります。
国が発行している中小企業白書2017年版にも、廃業を選ぶ社長がどのぐらいか取り上げた統計値が掲載されています。
これによると社長が60~69歳の小規模法人の8.2%、個人事業者の25.4%が事業承継をせず廃業すると回答しています。
70歳以上でも小規模法人の7.3%、個人事業者の22.0%と、同様の傾向です。
「ゴーイングコンサーン」にもかかわらず
中小企業白書のデータはストライク社の調査とは印象が異なります。しかし、相当な数の社長が廃業を考えていることに違いはありません。
社長ならば「ゴーイングコンサーン」(企業継続)という企業会計の前提を見聞きする機会は少なからずあるでしょう。企業は多くの人の利害が関係してくるので、できれば永続させたいものです。
本来なら、継続を考えるはずの社長がなぜ廃業を選ぶのか? 我々はもっともっと、社長が置かれている立場に思いをはせねばならないのではないでしょうか。それは社長のみならず、社長を親に持つ子世代にとっても今後の人生を考えることにつながります。
今一度問います。なぜ廃業を選ぶのか。廃業以外の選択肢はないのか。社長は無論のことですが、社長を親に持つ子や周囲の者はどう対処すれば良いのか。みんなで考えていく必要があります。
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