社長の幸福な引退に知恵工夫を資産化する力が必要な理由

知的資産のイメージ

皆さん、こんにちは!
社長リタイアサポーターの松田浩一です。
中小企業が生き残りを図り、社長の幸福な引退に向けたストーリーをつくるには知恵工夫に係る「資産化力」が必要となってきます。本稿では資産化力とは何であり、なぜ必要かを説明します。ぜひお読みください。

どの会社にも存在する知恵工夫

長年にわたって事業を続けると、自然に各社独自の知恵工夫がはぐくまれてきます。事業を続ける中ではぐくまれてきた知恵工夫は、どんな会社にも存在しています。
それを守るため、法的な手続をとって権利化し法律上の保護を受けられるようにしたものが、例えば特許権、実用新案権、商標権などといった権利です。

誤解のないようにしてほしいのですが、上記の知恵工夫とは決して法的権利のレベルに達したものだけを指していません。むしろ頭の中にはあるけれど、逆に頭の中だけにしかなくて、目に見える形にできていないものの方が多いのではないでしょうか。ノウハウというやつですね。

知恵工夫が法的権利のレベルにまで高められ、法律の保護が受けられる形になっているなら、それに越したことはありません。でも、なかなか、そうはいかないのでは?

社長の幸福な引退には資産化力が必要

そこで、そういった知恵工夫を資産と呼べる形態に変えていくこと、整えていくことが大切です。知恵工夫を資産と呼べる形態に変えていく力、整える力。私はこれを資産化力と名づけています。社長が幸福な引退をするには、この資産化力が必要です。

私は、社長はみんな、幸福な引退をしてほしいと切に願っています。しかし、何の手当もしないでそれを実現することは困難でしょう。それでは、どんな手当が必要でしょうか?

幸福な引退実現のために必要な手当の1つとして、私は次のような図式が成り立つと考えています。

引退するときに、後ろ髪を引かれるような無念な気持ちが残ってはいけない。

手塩にかけて育てた事業は、廃業でなく後継者あるいは第三者に引き継がれるのが望ましい。

後継者や第三者がしっかり引き継げるようにするには、お膳立てが求められる。

お膳立てとして、事業をうまく回すための知恵工夫を資産と呼べるほどの形あるものにしておくのが良い。

事業をうまく回すための知恵工夫が社長や従業員の頭の中にあるだけでは、後継者や第三者は理解できません。理解できないものは引き継ぎようがないのです。
だから、後継者や第三者が理解できるようにするためのお膳立てとして、知恵工夫を社長や従業員の頭の中から引っ張りだし、資産と呼べるほどの形にしておく必要があるのです。

ところが、多くの中小企業では知恵工夫がそういう状態になっているとは言い難い。このような事情から、資産化力が必要と考えています。

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