事業承継/社長の幸福な引退に必要な業務改善の障害は社長⁉(前編)

知的資産のイメージ

皆さん、こんにちは!
社長リタイアサポーターの松田浩一です。

社長業を幸福に引退する一方で、新たな生甲斐を見い出して生涯現役を貫きたい社長は、財務を改善し知的資産経営を導入して、事業承継など社長業引退への備えを早い段階から進めるべきです。

ここにいう知的資産経営とは、各社が必ず持っている知恵や工夫を、顕在化させて資産と呼べるほどに整え、あるいは磨きをかけて、その活用により収益力を強化していく経営ですが、決して中小企業と無縁なものではありません。

本稿では、知的資産の磨き上げと言える業務見直し・改善に取り組む際の障害について、前編として先ず、中小企業の実態を取り上げます。
お時間を作って、ぜひお読みください。

業務改善のきっかけの約5割は人手不足対応

多くの中小企業は、どういうきっかけで業務を改善するのでしょうか。

2018年版中小企業白書によると、きっかけの約5割は人手不足への対応となっています(但し、複数回答のため100%にはならない)。

  • 人手不足対応:46.5%
  • 業務に非効率、無駄を感じた:41.0%
  • 働き方改革への取り組み:31.4%
  • 多様な人材活用:14.7%
  • 業績の悪化:12.3%
  • IT導入:9.9%
  • 事業承継、経営者の交代:9.0%

私は、社長業を幸福に引退したければ早期に知的資産経営へ取り組み、事業承継への備えを早くから進めるべきだと考えています。
しかし皆が、備える一環として業務改善などに取り組むわけでなく、むしろ引き継いだ後に、意欲ある後継者が必要に迫られて業務改善に取り組むことも少なくありません。
それが「事業承継、経営者の交代:9%」として現れているのでしょう。

このことについては、またの機会に触れたいと思います。人手不足に話を戻しましょう。

今はコロナ禍で、総じて人手が余る状況になってしまいました。
しかし、コロナ禍はあくまで一時的なものです。従って、人手が余る状況も一過性です。

もちろん、コロナ禍によって事業環境が大幅に変わってしまった業界や企業があることは承知しています。
事業内容を抜本的に見直さざるを得ないこともあります。
例えば、居酒屋チェーンのワタミは今後1年半かけて、3分の1の店舗を焼き肉店へ業態変更するようです。

しかしながら、少子高齢化がすすむ我が国の労働者人口が減少していくことは、誰にも止めようがありません。
必然的に、いずれ人手不足でまた悩まされることになるのです。
そのため業務を見直し、改善を図って効率化を進める手を緩めるわけにはいきません。

業務改善の阻害要因は何か

それでは業務の見直し、改善をすすめるうえで、何が障害になっているのでしょうか。

引き続き2018年版の中小企業白書によると、業務を見直すための時間が取れないことが50%強、次いで、取り組みを主導できる人材がいないことが挙げられます(但し、複数回答のため100%にはならない)。

  • 業務見直しの時間が取れない:50.6%
  • 主導できる人材がいない:24.1%
  • 目標がうまく設定できない:17.5%
  • ノウハウがない:16.8%
  • 従業員の協力が得られない:16.5%
  • 相談相手不在、高額相談料:5.6%

「主導できる人材がいない」という理由は、別途に「ノウハウがない」という理由が挙がっていることから考えて、ノウハウを持つ人材がいないというよりも、「業務の見直しや改善に人を割けない」という意味と理解するのが自然でしょう。

時間も人材も経営資源です。
そうすると要は、経営資源が不足しがちなため現行業務の遂行に資源を手当することで精一杯で、業務の見直しや改善にまで資源を割けない、という事情が障害(課題)になっていると言うことができます。

さて、皆さんはこの実態をどのように評価されるでしょうか。

(後編に続く)

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